世界に一つ オーダーメイドで理想を叶えるオリジナルのユニフォーム製作『FOOTHOLIC』 株式会社SWAG 代表取締役 布瀬大助インタビュー
ライターの鹿倉安澄さんによるインタビュー記事を弊社ブログに掲載いたします。
着る人が心から「かっこいい」と思えるクオリティを追求し、完全オーダーメイドのオリジナルウェアの製造と販売を行う株式会社SWAG。「サッカー中毒」を意味する“FOOTHOLIC”を看板に新しいスタートを切りました。
お客様の要望を細部まで拾い上げて形にする代表取締役・布瀬 大助(ぬのせ だいすけ)さんは「あたたかみのあるサービスを届けたい」と、穏やかながら熱のこもった声で話します。
布瀬さんに、お客様の理想を実現するための工夫や、お仕事にかける想いを伺いました。

目次
理想のオリジナルウェア作りを支える スポーツアパレル専門店FOOTHOLIC
長くアパレル業界に身を置き、お客様と話す中で「かゆいところに手が届く」製品づくりが求められていると感じてきた布瀬さん。FOOTHOLICの特長のひとつである、デザインの自由度へのこだわりはお客様からのご要望から生まれました。
FOOTHOLICに製作依頼をするお客様もかなり個性的なのだとか。
布瀬 「新しいチームを結成したばかりなので、ほかのチームに差をつけたい」「公式戦を控え、意識を変えていきたい」など、“攻め”の姿勢で本気度の高いチームばかりです。
フットサルやサッカーの大会では圧倒的にナショナルブランドのユニフォームが多い現状を覆すために、「なに⁉あのかっこいいユニフォーム!」と目を引く個性的なオリジナルユニフォームを作成していきたいと、布瀬さんは強いまなざしで語ります。
布瀬 例えば、こちらのユニフォームは黄色の単色印刷ではなく、よく見ると「紗綾形」と呼ばれる模様が入っているのがわかります。これはチームのこだわりですが、それを丁寧に表現しました。

「試刷り」を全注文で実施し、イメージ通りの仕上がりに
お客様のイメージ通りの製品を作るため、FOOTHOLICでは必ず「試刷り(しずり)」を行います。
試刷りとは、本番の製作前に実際の商品と同じ生地にデザインをのせ、お客様に確認してもらうテスト工程のこと。すべてのオーダーで試刷りを行うのが、FOOTHOLICのこだわりだそうです。

布瀬 試刷りをして実物を見てもらえば、言語化が難しい部分も一発で伝わります。
同じく“緑”と表現されていても、濃淡や明暗でその印象は大きく変わります。出来上がりを見て「イメージと違った」とガッカリしてほしくなくて。たとえ1枚だけの注文でも、必ず試刷りを行います。
試刷りの仕上がりをお客様に見てもらえば「ロゴの色が沈んでしまうので、この色合いをもうちょっとはっきりと」とか「デザインのここを少し変えたい」といった細かなニーズが浮かび上がってきます。色合いやデザインはPC画面上では実物のイメージが難しいもの。そこで試刷りが役立つんです。
「格安のオリジナルユニフォームをネット注文したけど、手元に届いたのはロゴが潰れて見えにくく、質感や色合いもイメージとは違った。クレームも対応してもらえず、泣く泣く諦めた」というお客様の声もあり「何とかしたい思った」と話す布瀬さん。
布瀬 初めてであればイメージが湧きにくいですし、不安もあって当然です。
また、そもそもどんな選択肢があるのか、どういった部分までオーダーできるのかわからないこともありますよね。必要に応じて、トレンドをふまえたデザイン案や製作方法の提案もします。
例えば、ブランドショップで販売されているハーフパンツは膝丈が大半ですが、最近は海外の有名選手のような、短め丈が流行です。ジャージでは、昔のようなストレートにストンと落ちるデザインではなくて、スタイル良く見えるように足首に向かって細く絞ったパターンが好まれます。
印刷面だけでなくユニフォーム自体のデザインも、さまざまなご要望にお応えしています。
FOOTHOLICはオリジナリティ×デザインの再現性×リーズナブル価格で勝負しているんですね。
完成度とクオリティの高さにこだわり自然とたどりついた日本製
FOOTHOLICのもう1つのこだわりは、日本国内工場での縫製です。業界の主流は海外工場への委託生産で、経済産業省の統計によるとアパレルの2022年の輸入浸透率は数量ベースで98.5%にものぼります。そんな中、FOOTHOLICが国産を選ぶ理由を伺いました。
布瀬 直接のきっかけは、出張で訪れた地方の工場で目の当たりにした職人さんの手仕事でした。
国外の工場に発注すると、どんな環境でどのように作られているか、私たちが目にする機会がなかなかありません。
もどかしく思っていたところ国内工場で、熟練の職人さん達がミシンで一枚ずつ丁寧に縫製する姿、整理整頓された環境、ものを大切に扱う姿勢を見て、感銘を受けました。
素晴らしい技術と環境が整っている日本の工場なら、お客様の細かな要望にも応えられ、FOOTHOLICの想いを実現できると考えたのです。
クオリティに加えて、コミュニケーション面でも国内縫製にはメリットがあるのだとか。
布瀬 言語の壁がないので、細かいニュアンスまで伝えやすいですね。さらに、FOOTHOLICで依頼している工場では、現場目線の提案をしてくれるのも非常に助かっています。
「この色味の方がもっと綺麗に仕上がるけれど、どうでしょう」とか「このデザインはもう少し大きくすればより正確に作れますよ」といった、職人さんならではの意見がもらえて。それをもとに私たちがお客様と打ち合わせを重ね、完成度を高めることにつながっています。
また、海外工場に発注するより短納期で融通が利くのも良い点ですね。

幼少期からともに歩んだスポーツに関わる分野で起業
「お客様の理想通りに作る」にこだわる布瀬さん。「ユニフォームがカッコいいと、それだけでモチベーションが上がるし、袖を通すだけで強くなった気がしますよね」と微笑みます。選手の気持ちに寄り添えるのは、布瀬さん自身にスポーツの経験があるからです。
布瀬 小学校4年生でサッカー部に入りました。大柄な体格を活かしたディフェンスを、ナイス!と褒められるのが嬉しくて、中学生まで続けました。
今思えばそんなに強い選手ではなかったのに(笑)情熱を燃やして、スポーツが盛んな高校に進学しちゃったんです。いざ入部説明を受けたらサッカー部の監督はとても厳格なタイプの人で。「自分には合わないな」と直感し、入部はやめました。
それでも、好きなサッカーを続けたくて、自分で探した社会人チームへの所属を決めました。
社会人に混じってプレーするようになった高校生時代。今思い返しても、非常に貴重な経験だったそうです。
布瀬 一足先に社会人生活を垣間見られたし、メンバーの会社でアルバイトをさせてもらい仕事観を形成する機会にもなりました。大学卒業まで所属しましたが、自分の人格形成にも通じる大事な時間だったと思います。チームメンバーとは今も付き合いがあり、とても感謝しています。
普通なら、学校のサッカー部が合わないと感じた時点でプレーすることを諦めそうなものですが、すぐに切り替えて自ら新たな道を切り拓くところに、現在の経営者としての「布瀬さんらしさ」がうかがえます。
幼少期から常にそばにあり、大きな影響を与えてくれたスポーツに関わる分野で起業したのも自然な流れだったのでしょう。

効率重視の現代だからこそ、親身になって“余計なこと”まで提案するスタイルを大切に
布瀬 FOOTHOLICには決まったデザインの型やテンプレートがありません。ですから、お客様がどんなものを望むのか、できるだけ丁寧にヒアリングしています。
例えば他社に依頼した経験のある人では、何かしら満足できなかった点を抱えているケースが多いんです。「納期が思っていたよりも遅かった」「デザインが今っぽくない」「本当は襟をつけたかった」など、詳しく聞けばさまざまな背景が見えてきます。一つ一つを洗い出し、理想に近づけていきます。
時には要望に沿うのが難しい注文もありますよね。そんな時はどうするのでしょうか?
布瀬 「できません」で終わらせず、これまでの経験を基に知恵を絞って考えて、ご提案します。捻り出したアイデアがたとえその時点では実を結ばなくとも、後になって「あの時あんな提案をしてくれたFOOTHOLICに、次もまた相談してみようかな」と、思い出していただけたら嬉しいですよね。
小さな規模の会社だからこそ可能な、細やかで柔軟なサービス・親身な対応を大切にしたいと布瀬さんは語気を強めます。
布瀬 できること・できないことをきっちり分け、対応できることだけやるのがスマートで効率的なのかもしれません。でも、実現したいデザインをうまく言葉にできるケースばかりではないんですよね。
だからこそ、お客様の視点に立ち、隠れたニーズも紐解いて具体化し、時には頼まれていない“余計なこと”まで提案してみる、そんなサービスを提供したいと思っています。
言葉にするなら「あたたかさ」のようなものでしょうか。全体にどこか「あたたかさ」が流れる企業でありたいですね。
オリジナルのユニフォームや応援着は、選手のパフォーマンスやチームの一体感に直結する重要なアイテム。こだわりと愛着をこめて作るからこそ、あたたかみがあり、時にはちょっぴりおせっかいなアドバイスをくれるFOOTHOLICにお願いしたくなる企業やチームが多いのだと思いました。
本日はお話、ありがとうございました。
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